お正月に飲まれる「お屠蘇(おとそ)」。
何気なく縁起物だからと当然のように飲んではいませんか?
今回はこのお屠蘇がどうしてお正月に飲むのか、お屠蘇とはどんなお酒なのかご紹介します。
お屠蘇とは、日本酒・みりんを生薬に漬けたお酒のことです。
今は日本酒をそのまま飲むことが多いですが、以前は5~10種類の生薬を合わせて無病長寿を願うために飲まれていました。
お屠蘇の屠蘇は「屠蘇散(とそさん)」という生薬のことです。
お屠蘇は唐の時代に中国から伝えられ、平安時代には日本に入り、江戸時代には一般の方まで飲むほど広まったそうです。
合わせる生薬の代表的なものは以下の通りです。
・白朮(ビャクジュツ)
・山椒(サンショウ)
・桔梗(キキョウ)
・肉桂(ニッケイ)
・防風(ボウフウ)
お屠蘇には飲むときの作法があります。
向く方向は東。
一番年長者が一番若い人に注ぎ、年齢の若い順で飲んでいきます。
飲んだら次の人に注いでください。
また、飲むときには「一人これを飲めば一家苦しみなく、一家これを飲めば一里病なし」と唱えてから飲みます。
なかなかお作法通りに飲める方はいないかもしれません。
一年の健康を願って飲むお屠蘇、今年は正しく飲んでみてもいいですね。